地域包括支援センターとは、高齢者の住み慣れた地域での住み良い暮らしを支えるための機関です。その事業内容は大きく分けると包括的支援事業と介護予防支援事業の2つです。包括的支援事業は主に4つの事業があり、1つめが利用者のケアプランを作る介護予防マネジメント、2つめが利用者からの相談を受けたり必要に応じてサービスや制度、関係機関への紹介などの支援を行う総合相談、高齢者の尊厳を守るために、虐待や悪徳商法などの被害の防止や対応・成年後見制度活用の支援を行う権利擁護、暮らしやすい地域作りのために医療や地域住民を繋げるネットワークを作成し支援する包括的・継続的マネジメント支援です。
介護予防支援事業は、要支援の認定を受けた高齢者や、今後介護が必要になるリスクの高い65歳以上の高齢者を対象に、要介護状態にならないよう予防支援を行うというものです。その内容は、要支援者に介護予防ケアプランを作成したり、介護予防サービスなどの福祉サービスを受けられるように、予防給付に関するケアマネジメントをします。このような業務を行うために、地域包括支援センターには、総合相談と権利擁護を支援する社会福祉士、介護予防マネジメントを支援する保健師、包括的・継続的マネジメントを支援する主任介護支援専門員の3職種の配置が義務付けられています。またこの3職種以外に、保健師・介護支援専門員・社会福祉士・実務経験のある看護師・3年以上の実務経験がある社会福祉主事の中から1名以上が必要など、さまざまな資格をもった人員が配置されています。この事業内容の知識は、これからの地域包括支援センターでの仕事にもきっと役立つでしょう。